どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『ミッキーマウスの憂鬱/松岡圭祐』


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東京ディズニーランドで派遣で働くことになった21歳の若者が、巨大テーマパークの裏で起こる大企業故の人間模様や軋轢に葛藤しながら成長する物語。人の夢と書いて儚いという通り、夢の国の裏には知らなくていい世界がありました。


もちろんフィクションなのですが、恐らく相当取材もされているでしょう。現実とフィクションの間で絶妙なポジショニングをしています。書かれているのはミッキーマウスのことではなく、それを取り巻く周囲の人間模様。大企業という組織と派遣社員という構図は、発行こそ10年前の作品ですがあまり古臭さがありません。
たぶん、こういう世界なんだろうと思います。違うとは思いますが。


また、"ミッキーマウスアメリカの自由と豊かさの象徴であり、今をもって最大のスターであると同時に、外貨の稼ぎ頭でもあった。"という描写や、後藤が沼丘に啖呵を切った"ミッキーマウスはあんたらの物じゃないだろう!みんなの物じゃなかったのか!"というシーンが好きですね。


また、久川と門倉のやりとりも脇役でありながら良かったです。


青春小説とありますが、どちらかというと主人公の勧善懲悪のような感じもしますね。

クライマックスシリーズの話

焼き魚と掛けまして、阪神タイガースと解きます。
その心は、『どちらもおろしが欠かせません。』
こんばんは。

 


いよいよプロ野球クライマックスシリーズに突入します。
我らが広島東洋カープセリーグを制覇し、3年連続5回目のクライマックスシリーズに挑むことになりますわ。


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去年も優勝しながら3位のDeNAに苦汁をなめさせられたので、今年こそはクライマックスも制覇して、悲願の日本一を勝ち取ってもらいたいですね。

 

そんな中で相手になるのが巨人とヤクルトの勝者。
個人的にはDeNAじゃなくて良かったかな(苦笑) クライマックスの借りはクライマックスでしか返せんのは返せんのじゃけど、そうは言うてもやっぱDeNAが出てくるとちょっと怖い部分がありますわ。筒香、ロペス、宮崎、ソトの強力打線にカープが苦手にしとる左腕に活きがいい選手が多いし。
ラミレス采配も嫌いじゃないしDeNAがする野球自体は好きな野球なんじゃけど、やっぱり対戦するとなると嫌じゃね。そういった意味で、第一関門は突破したかな(苦笑)

 

ヤクルトも昨年までカープのコーチをしようた石井・河田コーチがおるので手の内という面では嫌かも。昨年ぶっちぎりの最下位から今年は貯金を作って堂々2位じゃしね。
巨人はエースの菅野こそおるけど、菅野はヤクルトとの第一シリーズで投げてくるじゃろうけぇ、カープはその面でもアドバンテージがあるかなと。

 

何よりも今年は、昨年怪我で8月から戦線離脱をしとった鈴木誠也がおるし。
どこまで暴れてくれるか楽しみですね。

 

パリーグは、西武、ソフトバンク日本ハム
正直どこが来ても厳しいんじゃなかろうか。西武はアホみたいに打ちまくるし、ソフトバンクは総合力高いし、日ハムは2年前に日本シリーズで負けとるし。
もっとも、パリーグへの挑戦権も、まずはセリーグの中で勝ち抜かんといけんしね。

 

もうしばらく野球と広島が楽しめそうですわ。

 

 

わっしょい(・∀・)ノ


そんなこんなで今日は
それ行けカープ/塩見大二郎

 

ここ何年かはカープファンの有名人がリレーで歌っとる公式映像があって、それがいいんよね。
『晴れのあかつき 旨酒をくみかわそう』
ここの歌詞が最高にいいですわ。

いちご大福

華の金曜日と言えども、全員が全員早く帰れるわけでもない。ましてプレミアムフライデーという言葉など、端から存在しなかったかのようにすっかり忘れ去られているだろう。
大都市で働く晴香なら、なおのことである。毎日毎日残業の日々を過ごしており、この日も遅くまで仕事をしていた。

 

誰が言ったのだろうか。「働き方改革は理想論に過ぎない。」と。

 

それでも晴香は今日のノルマ分の仕事を終わらせて事務所を後にした。今から帰れば家に着く時に日が変わることは無いだろう。外に出ると例年よりも早く梅雨入りした気候のせいか、生ぬるい空気が顔に当たってくる。顔をしかめる晴香の前をビニール袋が逃げるように飛んでいった。

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

「三原ちゃーん、最近どうしたの? 三原ちゃんらしい切れ味のいいコピー、出ないねー。」
「すみません・・・。」

 

製菓業界で働いている三原晴香の仕事は新製品のキャッチコピーを考える広報部門。これまで幾度となくヒット商品のキャッチコピーを生み出してきた晴香だったが、ここにきていいコピーが浮かばずにいた。それを見かねて上司で課長の本郷が三原に声をかけたのだ。本郷は口こそ年に似合わず軽いが、仕事はできるし部下の面倒見もいいので、三原も本郷には信頼を寄せているのだ。

 

「いや、いいんだよ。コピーなんて出てくるときはたくさん出てくるし、出てこないときは全く出てこない。マヨネーズと一緒なんだから。ハハハハハ。」
「課長、本当にすみません。もうちょっと考えてみます。」

 

晴香はしょぼくれて本郷に言った。

 

「いや、あんまり煮詰まっても出てこないからねー。これどうぞ。」

 

そう言いながら本郷が差し出したのはペットボトルのお茶だった。

 

「課長、これは?」
「知ってるでしょ? は~いお茶。」
「ええ、よく飲んでいますけど・・・。」
「そのお茶作っている佐藤園ってさ、俳句を一般募集してお茶のラベルに載せているんだよねー。」
「ええ、私もよく読んでいますので。」

 

本郷の言葉の意図が分からないまま会話を続けていると、本郷は笑いながら言った。

 

「三原ちゃん、それに応募すること。」
「えっ?」
「俳句に応募するの。しかも入選して印刷されそうなやつをね。いい気分転換になるでしょ? でも何回も応募しちゃだめ。たくさん案を出してもいいけど、応募は一発勝負ね。仕事だって一発勝負なんだから。じゃあ、頑張ってね。」

 

本郷は手を振りながら振り返って歩いて行ってしまった。

 

「えっ、ちょっ、ちょっと課長ー!」

 

残された三原は訳が分からないまま立ちすくんでいた。手にはぬるくなったお茶を持ったまま。

 

◆◇◆◇◆◇

 

それからというもの三原は、は~いお茶に応募する俳句を考えた。もちろん日中は仕事があるので考えることはできず、作業をするのはすべて仕事を終えて家に帰ってからだ。

 

「はぁ、いくら考えてもいい案が浮かばない。さえないなぁ。何か甘いものでも食べようかな。」

 

晴香はスイーツを買おうと思い、いったん帰宅したものの再び外に出てコンビニに出かけることにした。コンビニの戦略とは大したもので、どんなに目当てのものがあったとしてもとりあえず店内をグルっと回らせるような商品配置になっている。晴香も一通り中をうろうろしていると、スイーツコーナーであるものが目に入り、足を止めた。

 

「ふーん、いちご大福かぁ。」

 

晴香の目に入ったのは何の変哲もない普通のいちご大福。特別に大きいわけでもなく、他にとりわけ特徴も無い、至ってシンプルないちご大福だった。しかし、晴香はそれを手に取り、買い物かごに入れた。

 

今日はこれにしようかな。

 

もともと洋菓子が好きな晴香にとって、いちご大福よりも魅力的な商品はいっぱいあるのだが、今日は何故か洋菓子以上にいちご大福が魅力的なもの見えたのだ。お茶も一緒にかごに入れ、晴香はレジへと向かった。
支払いをし、商品を受け取る。シャカシャカと音をたてるコンビニ袋がより一層疲れを増幅させた。

 


家に帰ったが独身の晴香にとって、おかえりと言ってくれる人はもちろんいない。ただ、そんな生活も長く続くと楽になるもので、晴香も別に気にしないのも事実だった。
とりあえず、部屋着に着替えて、テレビをつけ、ソファーに座った。土日が休みである晴香にとって金曜日の夜は至福の時間で、少しだけ夜更かしをするのがいつものことになっている。翌日が休みとなると、テレビを見ているうちに風呂に入るのがおっくうになってくるが、それはそれで翌朝に入ればいい。そう考えるとかなり気が楽だ。
しかし、最近は本郷から与えられた宿題をやらなければならない。

 

俳句を書くことだ。

 

一息ついてコンビニの袋から買ってきたいちご大福とお茶を机の上に出した。
テレビでは最近ドラマで見かける女優が笑福亭鶴瓶師匠とトークをしている。仕事が忙しい時はなかなかこの番組を見ることができないが、もともと晴香の母親が鶴瓶師匠のファンだったこともあり、鶴瓶師匠に昔から馴染みのある晴香はよくこの番組を見ていた。

 

いちご大福を食べながらテレビを見る。
肝心要のいちごは季節のせいか苦みの方が強いが、あんこに包まれているので、その苦味もさほど気にもならない。ものの数分でいちご大福を食べ終わり、お茶を二口三口と飲んで長い息を吐いた。

 

まるで仕事と宿題で体にたまった邪気を吐き出すかのように。

 

さらに一口お茶を飲んだところで、晴香はふと昔のことを思い出した。

 


そう言えば、いちご大福って・・・。

 


◆◇◆◇◆◇

 

「じゃあなー。」
「おう、カバン置いたら校庭に集合だぜ!」

 

元気な声が冬の青空の下に響き渡る。
授業が終わり、子どもたちは一斉に校舎の外に出て行った。2月という一年で最も寒い時期にも関わらず、男の子たちは、放課後にサッカーをする約束をしているのだ。プロサッカーリーグであるJリーグが開幕して以降、サッカーは野球と並んで人気のスポーツとなっていった。この小学校でも一緒だ。
そんな中で晴香は、ドキドキしながら掃除当番である横川陽介が帰ってくるのを待っていた。

 

「晴香、大丈夫? 私たちも一緒に行こうか?」
「ううん、大丈夫。でもちゃんと待っててね。」
「うん、わかった。じゃあ頑張ってね。横川くんも晴香には優しいから大丈夫だよー。」

 

友達の那帆と彩乃は一旦教室から出ていき、それと入れ違いで焼却炉にゴミを捨てに行っていた陽介達が帰って来た。

 

「じゃあなー陽介。」
「おう、また後でなー。」

 

陽介も荷物を片付けて帰ろうとしたので、晴香は勇気を振り絞って後ろから声をかけた。

 

「ねっ、ねぇ横川くん。」
「ん?何?」
「あのう、これ・・・いちご大福なんだけど良かったら・・・」

 

そういって晴香が紙袋を出した時、教室に向かってくる足音がした。

 

「わーすれもの、わすれものー♪」

 

陽介と同じ掃除当番で、先に帰ったはずの俊平が戻って来たのだ。

 

「あれー、陽介まだいたの? ん?三原も何してんの? 何それ? あっ、もしかして今日バレンタインだからチョコレートとか?」
「えっ!?」
「えっ!?」

 

クラスでもお調子者の俊平の言葉に真っ赤になる晴香と陽介。その時、陽介が言った。

 

「違う!違う! それより早く行こうぜ俊平!早くいかないとサッカーする時間が無くなっちゃうし。」
「いいけど、お前いいの?」
「いいからいいから!」

 

そういって、二人は駆け足で教室から出て行ってしまい、教室には晴香ひとりが残されてしまった。

 

受け取ってもらうことのなかった紙袋を持ったまま。

 


このバレンタインの件があってからというもの、晴香と陽介はどこかぎこちなくなった。あいさつや友達を交えての会話はあるものの、二人きりで話をする機会は無くなっていった。
そして、暫くしたある日の帰りの会で担任の瀬野先生がみんなに晴香のことを話した。

 

「今日はみなさんにお知らせがあります。実は三原さんがお父さんの仕事の都合により4月から別の学校に転校することになりました。」
「えっ、うそー!」
「晴香、本当なのー?」
「えー。」

 

子どもたちは思い思いの言葉をいい、中には泣き出す女子もいた。それでも晴香は気丈に振舞って、みんなの前に立って話をした。

 


「みんな黙っていてごめんね。転校することは年明けには決まっていたんだけど、口に出すとみんなが気をつかってもいけないし、何よりあたしが転校を認めたくなくって。今度の学校は大阪になるからなかなかみんなには会えないけど、あたしはこのクラスで良かったよ。遠足で山に登ったり、運動会のリレーで4組が1番になったり。音楽発表会も楽しかったなぁ。あと少しの時間だけど、残りの時間もみんなといい思い出が作りたいから変わらずに仲良くしてね。気づかいなんか無しだからね。」

 

晴香は涙をこらえながらも笑顔で、みんなの前で話をした。一人の少年が誰よりも強いまなざしで見つめていることに気づかずに。

 

結局、バレンタインの件があって以来、陽介とどう接すればいいのか分からなくなってしまった。時間が経てば経つほどそのタイミングは逃げていき、陽介とゆっくり話ができないまま、終業式を迎え、そして転校していった。

 


◆◇◆◇◆◇

 

ある日、いつもどおり仕事を終えて家に着いた晴香は、ポストの中にある郵便物を見つけた。差出人は株式会社佐藤園。

 

晴香は部屋で郵便物を開けて書類を読んだ。

 

ーーーーー

 

三原晴香様

 

平素より、は~いお茶並びに株式会社佐藤園の事業に御理解いただき、誠にありがとうございます。
また、この度は第十五回佐藤園は~いお茶新俳句大賞に御応募いただき、誠にありがとうございました。三原様の御応募いただきました作品は厳正なる審査の結果、一般の部Aの大賞となりました。ついては三原様の作品を10月からの弊社商品のラベルに掲載したいと考えておりますので、掲載を御承認いただける場合は別紙同意書に必要事項を御記入の上、8月31日までに返信用封筒にて御返送いただきますようよろしくお願いいたします。なお、掲載を御希望されない場合は返信の必要はございません。
今後とも株式会社佐藤園並びには~いお茶をよろしくお願い申し上げます。

 

株式会社佐藤園  代表取締役  奥田正二

 

ーーーーー

 

えっ、うそ・・・。

あまりに驚いて、晴香は机の上のお茶を零してしまった。

 


◆◇◆◇◆◇

 

佐藤園からの連絡以降、晴香の仕事は上手く回り出しはじめて忙しい日が続いた。晴香もいつもにもまして一生懸命仕事に取組み、今まで以上に精度を高めてこなしていった。この金曜日もこれまで以上に家に帰る時間が遅くなり、家に帰ってテレビをつけた時には鶴瓶師匠の番組は終わっていた。しょうがなく変えたチャンネルでは探偵と称した芸能人が視聴者からの依頼でロケに出かける番組が流れている。しかしその番組も既に2人目の探偵が依頼を解決しようとしていた。

 

そしてその時は、その番組からまさか連絡が来るとは思ってもみなかった。

 


ある日、晴香の携帯が鳴った。画面に出ているのは知らない番号。しかし、仕事において外部のやりとりについても晴香は自分の携帯を使っているので、特に気にかけることも無く電話に出た。

 

「突然のお電話で申し訳ございません。わたくし株式会社佐藤園広報部の糸崎と申します。三原様の携帯で間違いないでしょうか。」
「あっ、はい。そうですが。」
「突然のお電話で申し上げございません。今お時間大丈夫ですか。」
「はい。」
「先日は、は~いお茶の新俳句大賞に御応募いただき誠にありがとうございます。また御入選おめでとうございます。実はその俳句の関係でお電話いたしました。三原様は夕日放送の探偵!ナイツスクープ!というテレビ番組を御存知でしょうか。」
「ああ、あまり見たことはありませんが知っているのは知っています。それがどうかしたのですか。」
「実はその夕日放送様から御連絡がありまして。三原様のいちご大福の俳句を見て、一度お会いしたいという男性がいらっしゃり、夕日放送様経由で御連絡がありました。」
「えっ!?」
「男性のお名前は横川陽介様といわれるらしく、御年齢は32歳とのことです。」
「横川・・陽介?」
「個人情報のこともありますので、弊社の方から三原様に確認をして、お会いすることについて問題が無ければ夕日放送様にその旨を御連絡をいたしますがどうされますでしょうか。」
「ちょ、ちょっと考えてもいいですか。」
「もちろんです。またお考えが固まりましたらこの電話番号までご連絡ください。」
「分かりました。」
「それでは失礼いたします。」

 

佐藤園からの電話のあと、晴香は横川陽介という名前を繰り返しつぶやいた。
しかし記憶がつながるまで、そう時間は掛からなかった。
そして翌日、晴香は糸崎に出演承諾の連絡を入れた。

 


◆◇◆◇◆◇

 

待ち合わせ場所に着いた晴香。番組のスタッフからの指示は横川陽介と名乗る男性は遠くから歩いて来るので、それまで後ろを向いておいてほしい。横川が声を掛けたら振り返って、そこからは自由にトークをしてほしいというものだった。

 

そして、横川が到着したことを告げられ、撮影がスタートした。
背中に感じる気配に高まる鼓動と流れる汗。

 

三原さん。

 

声を掛けられ、振り向くと目の前1.5mのところに優しい顔をした大人の男性が立っていたが、どこかに垣間見る面影は晴香の記憶の中にかすかに残る小学生の頃の陽介のものと同じだった。

 

「お久しぶりです。」
「こちらこそお久しぶりです。」

 

晴香は笑顔のまま返した。緊張した陽介の顔は小学生の頃の彼と変わらないものだった。
その顔を見て晴香の緊張は一気に解けた。

 

「あのう、あの時はすみませんでした。きちんと謝ることもできないまま転校になってしまって・・・。」
「結構ショックでしたよ、小学生の私には。ふふふ。でもありがとうございます。こうしてお会いしたいといってくれて嬉しかったです。」
「実は当時、僕はあなたのことが好きでした。だから尚更・・・。もし良かったらこれからも当時の昔話をしませんか。」
「はい。私も横川くんと懐かしい話がしたいですね。」

 


◆◇◆◇◆◇

 

2月のよく晴れた青空の下、公園のベンチに老夫婦が長年連れ添った二人にしか出せない雰囲気が出しながらお茶を楽しんでいる。

 

お茶菓子のいちご大福を楽しみながら。

 


◆◇◆◇◆◇

 

かつて、晴香は陽介に聞かれたことがある。

 

「あの時、どうしてチョコレートじゃなくていちご大福だったの?」

 


晴香は答えた。

 

 

「一期一会って言葉があるじゃない?一生に一度だけの機会っていう。私、転校するのが分かっていたからなおさら陽ちゃんとの巡り合った機会を大事にしたくて。だから、この想いがいつか大きな(幸)福になるように願いを込めていちご大福にしたの。一期大福、いいでしょ?」

 


しゃべり終わって笑った晴香を見る陽介の顔は、一瞬驚きを見せたがすぐに笑顔になった。

高速道路の話

レモンと掛けまして、カツオのいたずらと解きます。
その心は、『どちらもしっかり絞られます。』
こんばんは。


我が家は少年がまだ小さいこともあって、旅行や帰省は車を使うことが多いです。
ところでいきなり話の腰をおるんじゃけど、お笑いトリオの我が家は全く見んようになったなぁ。よう出演しようたロンハーですら見なくなってしもうたし。改めて芸能界というところは移り変わりの激しい世界ですな。


さて、そんな訳で我が家は高速道路をよく使うんじゃけど、変な運転するドライバーがやっぱりおるんよね。1ドライブに1回は出くわしとると思う。
バカみたいに飛ばすやつから車線変更の連発、無駄な煽り運転と、これだけ運転マナーが叩かれる時代になっても一定数おるのが不思議でならんね。

ハンドル握ると人格が変わるっちやゅう、くしゃみをすると人格が変わるドラゴンボールのランチさん的なもんなんじゃろうか。それでも人に迷惑をかけんのならまだマシなんかな。
無駄なスピードオーバーと煽りが特にイラっとするけどね。

それを防ぐために解決策を考えてみました。
代表格はオービスなんじゃろうけど、あれも数がある訳じゃないし、設置場所も教えとるしで、効果があるようであんまり無いんよね。

ほんで、思ったのは区間でかかった時間と高速道路料金を反比例させること。
要は区間で基準の時間と料金を設定すると。
その時間より早ければ料金を割増にして、遅ければ減額するっちゅうことです。


例えば、A~B間を60分で1,000円と設定するとします。
田中さんは50分で通過したので高速道路を使ったメリットがあったので1,200円支払う。
鈴木さんは高速道路の事故渋滞に巻き込まれ90分で通過したので、600円を支払うと。

計算はインターに入った時間と出た時間から機械で計算すればいいですわ。
そうするとバカみたいに飛ばす人は割高な料金を払わんといけんし、渋滞に巻き込まれても減額になれば文句も言わんじゃろう。

ほんなら飛ばし屋がSAで長時間休憩したらどうなるか。
ある程度の休憩をとったことになるので、リフレッシュにより多少なりとも事故の抑止効果があるんじゃないかと思います。

トラックの運転手や帰省時のSAでの仮眠も同じことかな。もちろん割引額の上限は定めんといけんけど。


システムを構築すれば直ぐにできそうな気もするけどなぁ。まぁ、システムを構築するのに時間が掛かるんじゃろうけど。


そもそもで日本の高速道路は料金が高いっちゅう不満はあるけどね(苦笑)

 

わっしょい(・∀・)ノ


そんなこんなで今日は
ルパン・ザ・ファイヤー/SEAMO

原曲もカッコいいんじゃけどアレンジもカッコいい。
『そこで見ててよワンマンショー これくらいの試練じゃ足んないよ』
この唄をかっこよく歌えるようになりたいなぁ。

焼き魚の話

レモンと掛けまして、ドラマ撮影と解きます。
その心は、『どちらもカットが付き物です。』
こんばんは。

 


秋刀魚の美味しい季節となりました。
わしは焼き魚の骨を取るのが下手クソなので、秋刀魚もあまり好んでは食べんかったじゃけど、大人になるにつれて多少は上手くできるようになりました。上手くできるようになれば、秋刀魚を食べるのも苦にならんので、美味しくいただけるようになりますね。

 


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さて秋刀魚と言えば目黒のサンマ祭りが有名なんじゃけど、いつも思うことがあるんよなぁ。

ウン時間も並んで秋刀魚を食べるのはどうなんかなと。

それが祭りの醍醐味と言えばそうなんじゃろうけど、本当に美味しいものって並んで食べるもんじゃないと思うんですよね。

例えば、彼女の誕生日にフランス料理を御馳走するとします。その時にどんなに美味しいお店でも必ず予約をする訳で、並んで食べるようなことはしないかなと。

美味しいものは万全の体調で美味しくいただきたいものですわ。

そういった意味で、目黒のサンマ祭りの秋刀魚も美味しいんじゃろうけど、それなら使われている秋刀魚を正規のルートで購入する方がいいんじゃないかと思いますわ。
七輪で焼かれるからという理由はまだしも、無料で配られるから行くというのは、わしはせんなぁ。


さて、話が逸れたんじゃけど焼き秋刀魚は美味しいものです。そんな中であえて言わせてもらうと、わしの中での焼き魚四天王に秋刀魚は入っていません。

ほんなら何が入っているか。

という訳で、焼き魚四天王を書いてみようと思います。


まずは、ほっけ。
居酒屋の定番メニューが四天王?とお思いでしょうが、居酒屋でもたまに反則級に美味しいホッケが出されることがあるんよね。肉厚・脂いっぱいで美味しいホッケに出くわすと飲んでいるお酒も2割増しで美味しくなりますわ。

 

続いて、タラ。
これは学生時代に日本料理やでバイトしようた時に、料理の焼肴が銀だらの時がありまして。わしも何回も頂いたんじゃけど、これが美味しった。日本料理屋でバイトをしとる特権じゃろうね。あれ以来、あまり焼き魚としてのタラを食べる機会は減って来たけど、あの味は忘れられませんね。

 

3番目は、鮭。
これはある程度、想像できるじゃろうね。旅館の朝ご飯とかでも出てくるし。鮭もホッケと一緒でピンキリで、脂の乗った肉厚な鮭に出くわすとテンソンが上がります。「神鮭降臨!」と大声で叫びたくなるレベルです(笑)
まぁ鮭自体がおにぎりや鮭フレークなんかで、馴染みがある魚でもあるっちゅうところもあるかもね。


ラストを書く前に、少し箸休め。
少しトリッキーではありますが、焼き魚と言えば鰻を忘れてはいかんかなと。
もっとも、タレが掛かるので純粋な焼き魚の部類に入れたらいかんのかもしれんけど。広島県はアナゴが有名なんじゃけど、とは言え、わしの好みは鰻かな。もう少し値段が下がれば気軽に食べられるんじゃけど、それができんのが残念ですわ。


さぁ、最後になりました。
焼き魚四天王最後の一角は・・・


・・・


・・・


鯖です!! いやむしろ、サバか!?

焼きサバは最高に美味しい! いや、旨い!

魚は肉と比べてあっさりじゃけぇ、ある種の「食べた感」は無いんじゃけど、このサバに至っては肉に負けんくらい「食べた感」がありますわ。
居酒屋や日本料理屋でもあまり見かけんから残念なんじゃけど、食べ応えもあるし美味しいし、個人的には「焼きサバ最強説」で講演を承ってもいいくらいサバ推しです。

 

ちなみに、広島市内には「SABAR」というサバ専門の居酒屋があります。ランチ営業もやってて、サバの唐揚げや漬け丼なんかもあるので機会があったら是非行って見てくださいませ。

 

SABAR(よくよく見ると全国展開なんじゃね)
http://www.sabar38.com/index.html


いやはや、昔は肉オンリーじゃったけど、こうやって魚も食べるようになるとは、わしも歳をとったんかなぁ(苦笑)

 

わっしょい(・∀・)ノ


そんなこんなで今日は
ラブリーデイ/C&K

 

出川哲朗の充電させてもらえませんか。」で流れとったんじゃけど、いい唄じゃね。
『愛し抜いた答えが 今日という日と僕を出合わせる』
肩の力が抜けた感じがいいなぁ。

レモンの話

山口県と掛けまして、オーディエンスの福引きと解きます。 
その心は、『どちらも長州(聴衆)です。』
こんばんは。

 


たぶんそんなに知られていないと思うのですが、実は広島県はレモンの生産量が一位なのです。しまなみ海道瀬戸田という所があり、そこで大半が生産されているんですわ。

 

レモンというとこれまでから揚げなどの添え物のイメージが強かったんじゃけど、全県でこのレモンを売り出した結果、色々なレモン製品が市場に出るようになりました。
レモンのスイーツやジュースを始め、レモスコやレモンラーメン、パックなどのコスメ製品にまでレモンが使われるようになりました。

お土産にもその波は押し寄せ、瀬戸内イカ天レモンや島ごころというレモンケーキなんかは県外の人に渡すと喜ばれます。

 

そんなレモン、遂には音楽業界まで席巻しています。
それが米津玄師さんの「lemon」。石原さとみさんが主演をしていた「アンナチュラル」の主題歌なんじゃけど、脚本を見てから作詞をされたようで、ドラマの世界観と物凄くマッチしています。ドラマも面白かったので相乗効果もあったじゃろうね。
さて、そんな米津さんの「lemon」ですが、先日「演歌の乱」という番組でcoverされていました。歌われていたのは若手の徳永ゆうきさん。

 

わし自身は徳永さんを知らんかったんじゃけど、いざ聞いてみると凄いね!
オリジナルである米津さんは少しミステリアスな癖のある歌い方をしています。それはそれで楽曲の雰囲気によく合っとります。

 

一方、徳永さんは教科書のような歌い方で聞きやすい。演歌歌手はもともと基本がしっかりしとるので聞きやすいんじゃけど、それに拍車をかけて綺麗な歌声になってますからね。途中、こぶしが入る所はあれど、スッと入ってくる。
coverの中でもかなりクオリティが高いcoverだったですな。

 

ちなみに、オオトリを務めた細川たかしさんの「さよならyesterday」も笑うぐらい上手かったけど(笑)

演歌歌手の底力を見ることができたわ。

 


さて、本来ならここで日記は終わるんじゃけど、まだ続きがあります。

それこそ米津さんの「lemon」をようつべで見ようたら、関連動画に替え歌が出てきました。
歌っているのはたすくこまさんという方で、「lemon」の替え歌、タイトルは「・・えもん」。

 

動画を見れば分かるんじゃけど、ドラえもんを題材にした替え歌でしたわ。
どうせ素人の替え歌じゃろうと甘く見ていたら、エライ目に逢いました。

まず歌が上手い! しかもただ上手いんじゃなくて、米津さんの歌い方に寄せとるんですわ(苦笑) 嫌味のないモノマネなので、不快にならんし。

なおかつ替え歌のクオリティが高い!
上手く韻を残しつつ、ドラえもんの世界観を見事に表現しています。


いやー、替え歌と言えば嘉門達夫さんが筆頭じゃけど、こんな替え歌もあるんじゃなぁ。


それもこれも原曲が素晴らしいからなんじゃろうけどね。

 

 

わっしょい(・∀・)ノ


そんなこんなで今日は
ベートーベンだねrock'n'roll /テンテン

 

21エモンのEDなんじゃけど、歌っとったのはテンテンなんじゃな。
『ベートーベンに恋して ドキドキするのはモーツァルト
なかなか斬新な歌詞じゃわ。

山口県の話

動物園と掛けまして、謝罪と解きます。
その心は、『どちらも檻(折り)が付き物です。』
こんばんは。

 

山口県で11/4まで開催されている山口ゆめ花博に行ってきました。


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もともと全国都市緑化フェアの試みで全国で行われているらしく、今回は明治維新150周年のイベントの中核として山口県で行われています。

 

開催場所の山口きらら博記念公園は車で行かないとアクセスの不便なところなんじゃけど、駐車場は7,000台も入るようなので安心して向かうことができました。

 

ただし、実際に行って見るとこれって結構大変なイベントです。

FF5のオメガを倒すときのように綿密な戦略を練っておかないとエラい目にあいますわ。っちゅう訳で、これからゆめ花博に行こうと思っている人のために、ポイントと攻略法を考えてみました。

 

(1)駐車場がデカすぎる。

車で行く人限定にはなりますが、先述のとおり駐車場はかなり大きいので、土日でも泊められないっちゅうことはないんかなと。

ただし、一方で誘導員の数が少なく動線も少し複雑です。混んでいると思い、入り口ゲートから遠くに止めたのですが、歩いてゲートに向かっとると案外近くでも空いとる場所がありましたわ。あとは記憶(苦笑) どこに止めたかちゃんと覚えとらと確実に迷子になります。わしもボンヤリ場所は覚えとったんじゃけど迷子になったので、ボンヤリじゃなくて完璧に覚えておく必要がありますわ。

 

(2)飲食場所が少ない。

店舗らしい店舗は園内に1か所しかなく、あとは入り口ゲート前の簡易ショップ(コンビニを小さくしたような感じ)と園内のキッチンカーのみです。キッチンカーもキャパに対して多いとは言えず、どのお店も長蛇の列。なおかつ軽食やつまみではなく、お腹が張る食事となりうるのは、うどん、やきそば、瓦そば、ピザ、ホットドックぐらいじゃったかな。もともとキッチンカーが少なく、なおかつ絞られるので長時間町を覚悟せんといけません。

旅行ってその土地土地のものを食べるのが楽しみのひとつになるじゃろうけど、そこまでこだわりが無いなら、あらかじめ買っていくかお弁当を用意するとか、他の方法をお勧めしますわ。

 

(3)座るところが少ない。

先述の飲食もそうですが、座るところがあまりありません。公園なのでシートを引いて座れるようなスペースは多くあるんじゃけど、いわゆるベンチや椅子テーブルは少ないですな。レジャーシートなんて慣れとらんと常備して旅行には行かんけど、今は100均でも売りようるけぇ、持って行った方が賢明ですね。

 

(4)携帯の電波が弱くなる。

わしがいった時は入場者数が多かったからなのかもしれんけど、園内はかなり広いので携帯の電波が弱くなります。電話も上手いことできなくなるレベル。ポイントポイントにwi-fiはあるんじゃけど、それも決して強くはないのでそこは覚悟せんといけません。どうしようもならん。携帯の電源を切って花を見るのをお勧めしますね。

 

(5)日本一高いブランコと日本一長い竹のすべり台に乗れない。

わしらが会場に着いたのは11時頃じゃったんじゃけど、その時点でどちらの整理券も配布終了でした。このイベントのメインでもあると思うけぇ、是が非でも乗りたい人はきちんと調べて行った方がいいですわ。

 

(6)お土産が売っていない。

入り口前の売店以外にお土産を売っているお店が見当たりませんでした。普通イベントというとオリジナル商品がありそうなんじゃけど、それも少ない。救いは公園の向いが道の駅なので"山口県"のお土産が欲しいのならここでも買えます。

 

(7)全体的にスタッフがイベントに慣れていない。

細かな案内とかのサービスが少ないように感じました。完璧なものは求めないにしてももっとできないかなとも思ったり。ただ、スタッフの絶対数が少ないので難しいのかもしれません。

 

 

長々と書いてきましたが、とりあえず行けばなんとかなるといったイベントではないように感じました。自分で綿密に調べて臨む必要があるでしょうね。まぁ、ディズニーランドに行くときにアトラクションの廻り方を綿密に決めるのと同じような感覚です(苦笑)

 

 

さて肝心要の花はというと、こちらももっと多いイメージがあったので少ない印象でした。一方で遊具や海、大道芸の体験なんかもできるので小さい子ども連れて行くのはいいのかなと。反対に園内は広く、先述の休憩場所も含めバリアフリーも備わっているとは言えないので、高齢者が行く場合にはあらかじめ予習していくことをお勧めしますね。

 

いろいろ書きましたが、それでも花は綺麗でした。これからもっと咲き乱れるかもしれんので機会があれば是非行ってみてください。

 

わっしょい(・∀・)ノ

 


そんなこんなで今日は
ゆめの種/原田 侑子

ゆめ花博のイメージソングで園内でも流れていました。
『アナタが迷わないように ゆめの種蒔きましょう』
全体的に優しくて、いい唄じゃと思いますわ。