感動モノからホラーまで新進気鋭の作家さんたちが書かれた29本のショートストーリーがつづられています。ひと駅間で読めるというコンセプトもいいですし、気に入った話があれば同じ作家の別の作品も読んでみたくなるので、幅が広がりますね。
「まぶしい笑顔」や「転記コンサルタント」は男女の恋愛関係にニヤッとしてしまいました。最後の最後まで展開を隠していて、最後にドカン!と花火を打ち上げる。「こういう終わり方かぁ」と感嘆を上げてしまいましたね。
家族の話で言えば「ひまわりの朝」や「精霊流し」が良かったですね。特に精霊流しは今までと違った視点で書かれていたので、見入ってしまいました。
ホラーの話も印象的なものはあったのですが、電車で読むことを考えると爽やかに終わる作品の方がいいですね。そしてどの話もショートストーリーの中にしっかりと起承転結を入れていて、物足りなさは感じませんでした。