どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『うなぎ女子/加藤元』

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鰻屋「まつむら」を舞台に一人の男・権藤佑市と関わった女性5人の物語。
家族の反対を押し切って動静を始めた笑子、高校時代に振られたが職場で再開した加寿枝、バイト先で知り合ってひょんなことからルームメートになった史子などなど、それぞれが佑市に振り回されるも惹かれていく。焼けた鰻のように濃厚な恋の結末は・・・。

5作がそれぞれリンクしており、それを鰻のメニューに絡ませながら上手く書かれていました。読めば間違いなく鰻が食べたくなりますね。
内容も読みやすくボリュームもそれほど多くないのでスラスラと読むことができました。また、一作目と五作目で佑市の印象が変わってくるのも表題で使われている鰻のメニューのように様々な側面を表現した結果だと思います。

個人的に印象に残ったのはダメ男に恋をした笑子の話と、お見合い相手に鰻屋に連れて行ってもらった加寿枝の話ですね。
鰻の料理も上手く表現されていてアイディア・内容共に満足です。