世界遺産である原爆ドームのすぐ近くにできたおりづるタワー。原爆ドーム、そして平和記念公園を臨むこのタワーを作った株式会社広島マツダの会長である松田哲也さんの熱い思いが綴られていました。
広島という場所で「平和」をテーマに何かをすることは非常に難しいと思います。
想像できないくらいたくさんの人が関わっており、人の数だけ様々な思いがありますので。
このおりづるタワーも例外ではないのですが、「上から見おろす原爆ドームとは」という問いが一番しっくりきましたね。
上を見上げないとわからないこともありますし、上から見下ろすことで見えてくるものもあります。その当時の気づきを丁寧に伝え、多くの方々の理解を得るには相当な努力があったのでしょう。
また、僕も気になっていた入場料の料金設定にもその思いが書かれており、納得できました。
そして2045年という未来の設定について、恥ずかしながらピンとこなかったのですが、長期的な未来を見ていて、ここまでのドラマになっているんだなと、読了後にはおりづるタワーがある広島の街をさらに誇らしく思うようになりました。
2045年まで健康な人生を過ごせば僕は63歳になっています。たぶん、まだ仕事をしているでしょうね。
その時に広島の街がどのように変わっているか、楽しみになりました。