学生時代に就職活動をしていた時、面接で同じグループになった人(男性)が「あなたは企業のどこを見ますか?」という質問に対して答えた言葉は今でも覚えています。
「女性社員を大切にしているかどうかです。」
15年以上前の時点でこの視点を持っていることに、同じ就活生ながら凄いなと感じました。
以降はこの考え方はわしの中でも変わっていなくて、資生堂ショックという言葉は聞いたことがあったので気になり、本書を読みました。
内容的にはもう少し踏み込んだ資生堂ならではの物語を期待していたので、そういった意味では少し思っていたものと違いましたが、共感できる部分もありましたね。
子育て期は最短距離でゴールを目指さないと仕事が回せないとあるように、子育てをしている人が頑張れば、「あの人は子育て中だから・・・」と後ろ指をさされることもなくなりますし、フルタイムの人の考え方も変わってきます。
そういった意味で、子育てを支援する制度は利用する人にとっても周りの人にとっても「挑戦」になるのでしょう。
一方で、女性に限らずバリバリの社員ばかりいると、モチベーションが上がりにくくなることがあるのも事実で、そこで重要なのが子育て社員以外も対象とした制度なり仕組みになってくると思います。
結局、子育ても選択肢のひとつであり、それをフォローするのも大事ではあるのですが、それ以外の層である非子育て世代のモチベーションを維持することにも手を打つ必要があります。
こちらの方がないがしろになりがちなので、並行して考える必要がありますね。