喋るにしても文章で書くにしても、「何かを伝える」ということは本当に難しいです。そういった意味でも、かなりの良書でした。
タイトルにあるとおり、国際情勢を分かりやすく伝えています。
中学生や高校生だったら授業に使ってもいいくらいです。(小学生でもいいかもしれません)
外交、エネルギー、平和、領土など、それぞれのテーマについて平易な言葉を使いながら、かつ自分の意見をしっかりと書かれています。しかもそれが押しつけがましいのではなく、読者が「自分ならどう考えるか」ということを思わせるような伝え方になっていますね。
特に印象的だったのは、これから超高齢化社会を迎えるにあたっての若者の心構え的な部分ですね。これまで義務教育を受けられてきたのはなぜか、公共サービスを受けることができているのはなぜか、自分のことで言えば幼い息子が500円で病院の診断を受けられているのはなぜか。それはこれまでの先人の方々が働いて、税金を納めて、選挙に行って、声を反映させながら築いてきたものがあるからです。
だから自分も後世につなげていかなければなりません。
「日本人のひとりひとりが外交官である。」
グローバル化がどんどん進む中で、この意識を持ちながら明日から生活していこうと思います。