どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『静かに、ねぇ、ねぇ/本谷有希子』

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海外旅行でインスタ用の写真を求める中年。
ネット依存の妻。
自分たちのコンプレックスを動画にする夫婦。
InstagramにLINE、ネット通販に動画撮影と、SNSやネットに依存する人たちを描いた三本の物語が綴られています。

芥川賞作家の本谷さんらしく、現代の闇が少し気持ち悪く書かれています。一番取っつきやすいのは最初の海外旅行の話ですね。「何かが目に入った瞬間から、インスタ用とそうでないものが明確に線引きされるらしい。」とあるように、本来写真は感動を切り取るものなのですが、SNSが発達した何時の頃からか、ある種の自尊心となってしまいました。リア充という言葉もあるように、写真に踊らされる気持ち悪さがありますね。

SNSに依存しないように使い倒すのがいいのですが、そのためには自分で物事を考え、アウトプットのやり方の1つとするのもいいでしょう。改めて「自分はどうかな。」と思わさせられました。