博報堂が創刊する雑誌「広告」で、価値を特集にした1円の雑誌です。紙質を下げていたり、片面印字でボリューム感を出したりと、コストダウンを図りながらも内容アップを図ってありました。総計679ページもあり、1円以上の価値の内容になっています。
「スペック指標」「体感指標」「社会指標」「情感指標」の4つの価値の物差しが非常にわかりやすくて頭にすぐ入りました。
これに加えて「人間は他者の欲望を真似する。」とあるように、この4つを軸にブランディングするのがいいかと思います。
そして、ストーリー性を持ってブランディングを始めた平賀源内はコピーライターの走りだったようです。土用の丑の日のエピソードが有名ですが、浮世絵ブーム、破魔矢、博覧会なんかも平賀源内の功績らしく、そのものの価値をしっかりと伝えることが重要というのは、昔も今も変わりません。
他には、
■現代人は瞬間最大風速が吹いて話題になってるものを観ておかないと取り残されてしまう恐怖心と戦っている。
■コスト度外視は、ともすればネガティブにとらわれがちだが、実は閉塞的なもの作りを変える力がある。
■自社のこだわりを追求する上で、ときには仕事を断ることも重要である。
このあたりが面白いなと思います。
広告はある種のデザインだと思います。そのもののデザインを知り、明確に広告するということは重要で、それは100のものを120として伝えるのではなく、80にならないよう100として伝えることが大事ですね。