NHK「欲望の資本主義」製作統括の丸山さんの著書で、タイトルそのままに資本主義について書かれています。
普段何気なく聞く言葉ですが、改めて考える機会はなく、読んでみて勉強になるところが多くありました。
現代は共感や感動体験などの「精神」にお金を払う時代とあります。信頼経済もそうでしょう。ただし、このような目に見えない抽象的なものは変動も激しいのかなと改めて感じました。一方で、最近はネガティブな意見でも使われはしますが、お金を払えば誰でも同じものが買えるというドライさは資本主義の最大のメリットでしょうね。
印象に残ったのは、「リンゴを高く売ることに夢中になっているうちに、リンゴの味を忘れてしまったのか?」っという言葉と「欲望は資本主義を動かす。」という言葉ですね。資本主義が世論や欲望によって動かされると、結局不安定なものになってしまいます。
「資本主義という仕組みのなかで自分を見失うことなく生きていくためには、性質をよく知って、欲望にただ流されるだけではない、異なるものの見方の可能性も見つけておくことは、大事なことなのです。」
筆者の言葉にあるように、資本、共感、信頼など多様な視点で見比べながら、時代を生き抜くことが大事なのでしょうね。
全体的に平易を意識して書かれていますが、14歳にはキツいかなと思いますし、学校ではもっとお金と経済のことを教えた方がいいと感じました。