緩和ケアの介護に長年勤めた著者が出会ってきた人々から学んだことを綴ってあります。自分の仕事は死に直面する仕事でもないですが、4月に友人が亡くなったこともあって考えさせられる内容もありました。
一番強いメッセージ(後悔)は「自分に正直な人生を生きればよかった」だと思います。
"自分が望んだ人生ではなく、他人に期待される通りの人生だった"とあるように、生きていく中でどうしても周りの人の目を気にすることはよくあります。家族であったり、親であったり、友人であったり、社会的に見てどうかであったり。
それは何かを始める時の判断基準になるのですが、良い影響になるときもあれば悪い影響になることもあります。それでも最終的にその人生を送るのは自分ですので、決断も自分の心に素直になるのがいいのでしょう。
とてもシンプルですね。
また、"人は往々にして、将来の計画を立てることに時間をかけすぎる"というのもとても共感出来ました。いわゆる机上の空論はそれだけで終わってしまいますし、行動しながら失敗と改善を繰り返すトライアル&エラーをした方が最終ゴールには早く着くでしょうね。まして変化の速い今の世の中なら尚更です。
そこまで目新しい内容ではありませんが、改めて自分自身を見つめ直すきっかけとなりました。
余談ですが、叱られたときに平然とししている仏陀が理由を問われて答えた言葉が深いなと思いました。
「誰かがあなたに贈り物をし、あなたがそれを受け取らなかった場合、その贈り物は誰のものですか?」