広島にあるパン屋「ブーランジェリー・ドリアン」の店主・田村さんの著書です。
ワークライフバランスは昔から唱えられていますが、東日本大震災や最近では新型コロナの影響もあって、より加速してきたように思います。
猛烈に働いてきた時代は終焉を迎えはじめ、給料が下がっても余暇(時間)を大事にする働き方が求めらて来ていますね。
田村さんの働き方はそこからさらに収益を上げています。
作るパンの数を減らすというのもわかりやすいですが、「苦情は笑顔でしっかり聞いて受け入れるけど、すぐ忘れること」というのも確かにそうだなと思いました。
まったく受け入れないのも良くないですが、苦情を取り入れることによってその他大多数の応援してくれているお客さんに影響が出ないかを考えることが大事です。
お客さんには大きく分けて「これからお客さんになるかもしれない層」「お客さんになって日が浅い層」「お客さんになって日が長い層」の3種がありますが、一番大事にしないといけないのは「お客さんになって日が長い層(=常連)」だと思います。
ここを失うと二度と帰ってきませんので。
また、古い技術を大事にするというのも改めて戒めになりましたね。
今の時代はどこからでも情報を得ることができるので技術の新陳代謝が速いです。一方でそれでも残っている技術には何かしらの理由があって、今のガツガツ働かないことを求める時代にとっては案外古い技術の方が合うこともありますね。
京都の佰食屋の中村さんの考え方も似ていると思いますが、「時間を創り出すためにはどうすればよいか」を考えた結果、そこにお金も付いてきているのだと感じました。
それにしても個人経営のパン屋さんで年商2,500万円ってすごいですね。
単純計算で毎日働いても一日7万円の売り上げがあるとは!!