『絶対正義/秋吉理香子』
和樹・由美子・理穂・麗香のグループに加わった範子。彼女にとって正義こそが絶対で、その正義を犯そうものなら徹底的に相手を糾弾する。範子の絶対正義によって人生が変わってしまった者は少なくなく、和樹ら四人もその標的に。。
人生が狂わせられる恐怖に耐えきれず、四人は範子を殺害してしまう。それから五年後、死んだはずの範子から四人のもとに招待状が届くところから始まる。
世の中とは正論だけでは通用せず、環境や感情など様々なものが相まって成り立っているのですが、そんなことは範子には関係ありません。彼女にとっての物差しは、法と照らし合わせて白か黒か。
ここまで極端な人はいないにせよ、自分自身の価値観が振り切れている人は珍しくないと思いますね。
「仮面同窓会」を読んだ後のような、嫌な気分になりました(苦笑)
内容自体は読みやすくて、最後の手前の構成も何となく展開が読めたのですが、一番最後は予想外でしたね。そこが嫌な気分の原因ではあるのですが。