人気パーソナリティーの西園寺沙也加がマンションの自分の部屋で殺害された。部屋は密室、容疑者に浮かんだのは殺害当日に彼女の部屋を訪れた恋人の矢嶋直弥だったが、泥酔していた矢嶋には記憶がない。犯人は矢嶋なのか、それとも・・・。
「スマホを落としただけなのに」の著者・志駕さんが書くミステリーなのですが、スマホの時と比べてトリックがシンプルかなといった印象です。
それよりも、どちらかと言えば警察との取り調べのやり取りが気になりました。自白が何よりの証拠というのが印象的で警察の嫌な部分が書かれていますね。
散々疑いをかけながらも、泥酔した人間が果たして人を殺害できるのかと警察の中で疑問が出るあたり、やっぱり小説の世界だなぁと感じましたね。
中身に比べて本のタイトルのインパクトが強いと思いますが、最後の沙也加のメッセージと思いが素敵でしたね。