どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『奇跡のむらの物語 1000人の子どもが限界集落を救う!/辻英之』

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限界集落と子ども、ある意味相反する2つですがここで言う子どもとは集落の子どもというよりも、域外から来る子どものことを指しています。

NPO法人グリーンウッドは暮らしの学校「だいだらぼっち」や「信州子ども山賊キャンプ」を運営しながら子どもが本来持っているエネルギーを、子どもたち自らで使えるようなプロジェクトを行っています。

最近よく思うのは、家族で外食に出かけた時も子どもは任天堂DSをやっていたり、公園でも友達同士でゲームをやっていたりと、会話が少ない世の中になったなということです。著書の中で、「現代の子どもは、自分から関わっていく、すなわち自分から仲間も働きかけ、動かしていく楽しさ・おもしろさを経験していないのかなと感じる。」という描写があり、とても納得しました。

大人もスマホをいじる人が大半なので子どもばかり否定はできず、時代の流れみたいなところもあるのですが、グリーンウッドは根源となる生きる力を養っているように感じましたね。大人が答えを出せば10分で終わるものを、時間をかけて子どもたちに導き出させることもそうです。
それは、島根県海士町が行っているような島留学の思想に近いものなのかもしれません。

そして、子どもたち自らがこのプロジェクトに参加することについて自分の意志で決めることは本当に大事ですね。

人生において大きな決断は何回かあると思うのですが、それを若いうちに行っておくことは本当に大事だと思います。大人になると失敗を恐れ、失敗をした時には決断の理由を自分以外の何かのせいにしてしまいがちですが、自分の意志で何かを決める経験を入り口の時点で求めることは非常に意味があると感じました。

終盤に書かれていた教育に対するドイツの思想のように、自治体や地域はその土地に住む子どもたちの教育について本気で考えないといけないですし、それができる地域が今後は残っていくのでしょう。