どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『ひゃくはち/早見和真』

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甲子園常連の京浜高校野球部に一般入試で入部した雅人とノブ。心を通じた仲でもあり、良きライバルでもある二人の高校最後の夏にベンチ入りをかけた闘いが始まった。そんな中でノブに起きたある出来事をきっかけに、本当に大事なものは何かを考える雅人。
大人になった雅人が恋人の言葉をきっかけにあの頃を思い出し、後輩たちが予選を闘う会場に向かう。

軸は甲子園でありながらも予選突破がメインではなく、またレギュラーではなく控え選手にスポットを当てるなど、少しずつ話をずらしていて面白かったです。いい小説は登場人物の描写がハッキリしていると思うのですが、そういった意味で「あれ?この人は誰だっけ?」と思うことが無かったので、ページをめくる手が止まることもありませんでしたね。

雅人があることを決意するまでに至った父の言葉、顧問Tのセリフが大人として子供に示すべき道しるべになっていてとても印象的でした。
結構重要なネタバレになるので書けないのが残念ですが(苦笑)

高校時代という多感な時期に一生付き合える仲間と出会えることは後の財産となります。
自分も久しぶりに高校時代の旧友とお酒を交わしたくなりましたね。