広島県廿日市市の高校に通うりょうと詩織、洋介と真希。天文部に所属する四人は、広島で世界初の人工的な流星が流されるというニュースを耳にする。風邪をひいた詩織を除く三人は宮島で船の上から流星を見るが、それ以来りょうだけ次の日に進めなくなる。
一日が終わり眠りについて翌朝目を覚ますと流星が流れる当日に戻ってしまい、幾日も流星が流れる日を繰り返すことに。
洋介や真希に相談するも、繰り返されるりょうのループは終わらない。
そして、その理由が明らかに・・・。
大まかな展開は予想できたのですが、著者はバンド「WEAVER」のメンバー・河邉さんとのことで、構成も音楽を聴いているような世界観がありました。御出身も兵庫県なのに、広島のことをよく把握しているなぁといった印象ですね。
洋介や真希のそれぞれのエピソードも良かったですし、天文部の活動のシーンも星の知識が無い自分でもイメージしやすくて良かったです。
発行日に同名のアルバムを出しているあたりも憎いですね。読んだ時期が冬なのも良かったですが、心の中が浄化されるような、そんな小説でした。