どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『もしも徳川家康が総理大臣になったら/眞邊 明人 』

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2020年、首相官邸で新型コロナのクラスターが発生し、総理大臣が死去した。混乱を鎮めるために政府がとった対応はAIとホログラムによって歴史上の偉人たちを復活させ、最強内閣をつくる計画ことだった。
総理大臣・徳川家康をはじめ、官房長官坂本龍馬経済産業大臣織田信長と、これまで日本を変えてきた面々が内閣に並ぶ。半信半疑だった国民も、偉人たちの改革を受け入れ、感嘆し、魅せられていった。しかし同時に起こり出したリアルとの歪み。そして厚生労働大臣徳川綱吉農林水産大臣・吉宗のデータがある日突然と消えた・・・。
2人を消したのは誰か・・・。そしてその目的とは。

歴史上の人物が主役なのですが、邪魔にならない程度に注釈も加えられていたので歴史が苦手な人でも十分に楽しめると思います。日本ではそこまで評価の高くない徳川綱吉も海外での評価が高く、現在の「喪中」にあたる思想を作ったのは知りませんでしたね。
本当にPDCAを動かすことや秀吉の「仕事と思うな。祭りだと思え。」というのは現代でも参考になると思います。
家康の人心掌握が秀でているのですが現代の登場人物も随所にキーマンになっていました。

「今、俺たちが動かなければ、俺たちの未来を過去の者だけに委ねてしまうことになる。俺たちは偉大な英雄でも賢者でもない。でも今を生きている。今を生きている者が未来をつくるんだ。」

エンタメなのですがビジネスの要素あり、歴史要素ありと盛沢山でした。
一方で難しくなく、終始飽きずに読むことができましたね。