どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『マッキンゼーが読み解く食と農の未来/アンドレ・アンドニアン・川西剛史・山田唯人』

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自分の家計は農家ではないので農業の知識も無いのですが、そこはさすがのマッキンゼーですね。データに基づいて非常にわかりやすく書いてありました。
現状、課題、解決策、展望がしっかり書いてあります。前段として「世界の農業は輸出入を通じてつながっているため、一国の政策転換、規制の強化・緩和、政情の変化などの政治的要因によって流れが大きく変わることがある。」と唱えられてあり、それを受けてからの詠み初めだったので、そういった意味でもわかりやすかったです。

意外だったのが、カロリーの話。
先進国の一部と新興国において、ほとんどの人々がカロリーを過剰摂取しているというデータ。欧米と一部のアジアは何となく想像できるのですが、ナイジェリアも過剰摂取というのは予想外でした。アジアでも格差は大きいのでアフリカになると尚更ではあるのですが、それをデータで見ると明確でしたね。

また本著を読んで思ったのが、農業はプロダクトアウトで農作物を生産しているケーズが大半だと思うのですが、マーケットインの時代になってきているのだろうと感じました。
そして、そのためにはデジタル技術を活用することが必要不可欠であり、作中にも書かれている「データにテクノロジーを使う。生産者がより高付加価値の業務に集中できるようにする。」という思想は非常に共感できましたね。

日本では従事者不足が唱えられていますが、「キウイフルーツゼスプリは売り上げの6%を投入して顧客動向調査に基づいた多種多様なマーケテイングを展開、栄養価の高さなどを訴求し、ブランド力を向上させてきた。」とあるように、それよりもさらに大きな視点で農業を改革する必要があるのでしょう。

非常に理解しやすい良書だと思います。