どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『アヒルと鴨のコインロッカー/伊坂幸太郎』

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「本屋で広辞苑を盗まないか」

大学生の椎名は引っ越したアパートの隣人・引っ越し先のアパートの隣人・河崎に誘われ、断ることができないまま強盗の手伝いをしてしまうことに。
一方で、時は2年前。
ペットを殺害する事件が多発するなか、琴美とブータン人の恋人・ドルジは犯人を捕まえようとする。琴美は犯人たちに目をつけられながらも追い詰めていったが・・・。同時進行で進む2つのエピソードが繋り・・・。

伏線を張り方を始め、構成の上手さは流石ですね。しかも伊坂作品の中では割りと読みやすい部類だと思います。ものすごく印象に残ったシーンはないのですが、全体としては印象に残った作品でした。
ブータンに行ったことは無いですし、ほとんど情報も無いのですが、作中のドルジが魅力的できっとブータンの人はこんな感じなんだろうなと思いました。

「生きるのを楽しむコツは二つだけ。クラクションを鳴らさないことと、細かいことを気にしないこと」

河崎のこのセリフがいいですね。クラクションは確かにそうですね。自転車のベルも。

構成、登場人物、言いまわし、情景描写が上手くマッチしたいい作品でした。