どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『株主総会/牛島 信』

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リストラ目前の総務部次長・各田は、半導体生産の雄である木谷産業の株主総会で突如社長の蒔山を解任して、会社を乗っ取った。木谷産業の年商は2,000億円。いったい何が起こったのか。そして蒔山個人を訴えようとする各田と会社を取り返そうとする蒔山。お互いが有能な弁護士を参謀につけ、出資企業をも巻き込んだ戦いが始まる。

大株主を自社に置いている企業は多いと思うので、こういったことは普通に起こりえるのだろうなと思いました。反対に上に上がれば上に上がるほど足元を救われる可能性も高くなり、そういった意味で油断できない世界だと感じました。
現役の弁護士である著者が書いていることもあって法律や裁判については細かく書いてあったのですが、自分の理解が追い付かなかったのが残念ですね。

ただし、もう潮時だというときに各田が相談した妻の言葉は印象的でした。
「あなたの人生なんだから、自分で決めなさい。言ったでしょ、いつ辞めたって生活は心配ないって」

家族の優しさと強さを感じた一言でしたね。