どちらかと言えば、つぶあん派です。

はじめまして、よっさんと申します。1982年、広島県生まれ。「あひるの空」とゆずの「夏色」とチキン南蛮を愛する一児の父。瀬戸内を盛り上げるために日々奮闘するも、泳げないのがタマニキズです。

『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。/尾形真理子』 

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自分の生活圏内で全てを済まそうとする彼氏を持つネイリスト、年下に片思いする文系女子、元彼の披露宴スピーチを頼まれる広告代理店OLなど5人の女性と路地裏のセレクトショップオーナー。オーナーと会話を重ねるうちに自分を鮮やかに彩る一着を見つけ、新たな一歩を踏み出すことに・・・。

作者がもともとコピーライターをされているので、言葉のひとことひとことにインパクトがありますね。分量もそれほど多くないのでスラスラと読むことができました。

新聞社に勤めるチヒロと美濃田くんの話が好きですね。

また、就活中に知り合ったOBと不倫をすることになったクミの物語の中で書かれていた表現が秀逸でした。
"エントリーシートを何度か見てもらっているうちに、永瀬のほうから食事への誘いがあり、その夜には、エントリーシートどころか、裸まで見せる関係になってしまった。"

そして最後にセレクトショップオーナーのカナメの物語が綺麗に物語をしめていましたね。
女性向けに書かれていましたが男性の自分が読んでも楽しめました。