過剰な愛情、コンプレックス、そして死。奇才・鳥居みゆきが書く生と死の短編集。
とにかく世界観がこれまでに読んだことのないものでした。奇抜なのはネタだけかなと思っていましたが、この作品を読むとそれが間違いだったと思いましたね。
ネタだけではなく心底奇抜なのかもしれないと。
一番最初の「きれいなおかあさん」が一本目にも関わらず恐怖を表現しているのですが、一方で「蝉」のような考えさせられる作品があったり、「いちゃつき心中」のような芸のような作品があったりと、改めて多才であり奇才だなと感じましたね。
ただ、他の作品には恐らく手が延びないと思います(苦笑)